さわだより2018年秋号「子どもの心を揺り動かす接し方」
猛暑、大雨、台風と天候に左右された夏でしたが、皆様にとってどんな夏休みだったでしょうか?
さあ、スポーツの秋!!子どもたちが、大きな成長をとげる季節です。保護者の皆様と共に、さわだスポーツクラブスタッフ一同応援していきたいと思います。
新年号に続いて、トピックスをいくつかお届けします。子どもの応援のヒントにしていただければ幸いです。
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トピックス
TOPICS1 “もっとチャレンジしたい!”を引き出す
子どもの心を揺り動かす接し方
私たち大人は、つい子どもを恐怖心で動かそうとしたり、「できていないところ」が気になったりします。しかし、ほんの少し言葉のかけ方を変えたり、子どもが楽に達成できるよう具体的なアドバイスをすることで、子どもの心は一気に前向きに動き出します。
ここでは、「ちがうでしょ。」と言う前にできる、子どもの心を揺り動かす接し方や運動のポイントをご紹介します。
第三者を通して褒めてみましょう
子どもと向き合うことは大切です。ただ、第三者を通して伝えることで、すっと心に入ってくることがあります。これは、大人でも、子どもでも同じですね。しかし、伝え方には二通りあって、使い方を間違えると子どもの心は良い方向には向いてくれません。
「誰々が怒っていたよ!」のような叱り方していませんか?これだと、子どもたちは、叱られるからやめようと感じたり、その場にはいない人が自分をそういうようにも見ているんだ、と思ったりしてしまいます。
それより、「誰々が褒めていたよ!」と言ってみてはどうでしょう。目の前にいる人にも褒められ、それ以外にも褒めてくれる人がいるんだ、と二倍の喜びを感じて、より前向きな心になります。
苦手意識を作らない運動アドバイス
個人の成長の差が出やすい「縄とび」と「鉄棒」。できる限り苦手意識を作らない形で取り組んでほしいですよね。実は、少し視点を変えるだけですんなりうまくできたりするのです。
縄とびの前まわしと後ろまわし
前まわしができてから後ろまわしを教えることが多いのですが、後ろまわしの方が早くできるようになる子どももいます。肩関節は前まわしより後ろまわしの方が動きやすいので、理にかなっていると言えます。どちらからできてもよい、というスタンスで接してあげたいですね。
鉄棒の逆上がりで蹴り上げる足
逆上がりは、軸足を踏み込んで勢いよく足を蹴り上げます。利き足を蹴り上げるのが一般的なやり方ですが、できない子どもたちの中には、その使い方がまだよくわからずに、反対に使ってしまう子がいます。
足を踏み込むときに、トトンと二回踏み込んで途中で蹴り足を切り替えながら行っている子は、反対に使っている子です。踏み込むときの音が二回トトンと聞こえたら、「足を反対にしてごらん。」と伝えてみてください。
TOPICS2 ケガを防ぎ足が速くなる
子どもの靴の選び方・履き方
毎日のように履く靴ですが、知らず知らずに子どもの体に負担のかかる選び方や履き方をしてしまっているかもしれません。サンダルを履いていては膝が高くあがらないように、合わない靴、脱げやすい履き方は子どもの成長を妨げてしまいます。
早稲田大学人間総合研究センターの吉村眞由美先生の協力のもとにまとめた、子どものケガを防ぎ足を速くする、靴の選び方と履き方をお伝えします。
靴の選び方
こまめに買い替えてあげる
子どもの足は半年で0.5cm、1年に1cmほど大きくなりますから、大きめのサイズを買って長く履いてもらおうと思いがちです。しかし、大きすぎる靴を履くと足が靴の中で前滑りをして、疲労・痛み・外反母趾などのトラブルを引き起こしてしまうのです。
もったいないように感じるかもしれませんが、子どもの健康には代えられませんので、ぴったりのサイズで用意してあげてくださいね。
運動靴に求められる機能性
1、足首をしっかり支えられる強度をもったかかと部分
2、歩くたびにしなやかに曲がる靴底(硬すぎに注意)
3、しっかりと締めて固定できる留め具(マジックテープでも可)
靴の履き方
靴の機能性を最大限に引き出し、足の健康を守るために次の3つの手順で履きましょう。
1、マジックテープをゆるめて足を入れる。
2、かかとをトントンとして足のかかとを靴のかかとにあわせる。
3、かかとが離れないように、足首に近い部分から締める。
かけっこを速くする3つのポイント
スポーツの秋、ますます運動を楽しんで、心と体を成長させていきたいですね。運動の基礎的な動作である「走る」ということについて、今よりもっと速くするポイントをお伝えします。
手の形は「ギューとしてパッ!」
まずは両手をギューっと握りしめましょう。そして、パッと開きます。この時の、力の抜けた「パー」の手が、速く走れる形です。腕や肩に無駄な力が入らず、スムーズに進むことができます。
足の動きは「アッチッチ!」
熱々のフライパンの上にいるイメージで、アッチアッチアッチチと言いながら、左右交互に膝を上げましょう。じっとしているとやけどをしますので、足が着いたら素早く足を離します。この練習で、足を素早く動かす感覚が身に付きます。
大股で走れば早くゴールできる
同じ距離を走るなら、10歩よりも9歩の方が早いはずですよね。大股で走るために、遠くに足をつけるように意識しましょう。両手をしっかり前後に振ると、自然と足が前に出るように走ることができます。